塗料・塗装に関する問題
第10弾になります。
【問題】
溶剤系塗料使用時の
シンナーを混入する際の目的、方法について
正しいものを選択して下さい。
①適切な塗装粘度に調整する為
②㎡単価を安くする為
③適正な塗膜を作る為
④塗料に対して5割程度混入する
【回答】
①・③が正解となります。
①塗装機器や温度等の環境、
使用条件に対して適切な塗装粘度にする事
③溶解性や乾燥速度をコントロールして
適切な塗膜を形成する事
②・④は正しい使用目的・方法ではないため
適した希釈をしましょう。
【解説】
シンナーについて
どのような働きをしているのか・・・
油性塗料は主成分である樹脂と色成分である
顔料などを混ぜて作られ、そこに溶剤であるシンナーを加え、
塗料を一旦分解し、均一な塗膜を作ります。
シンナーで薄めた塗料を塗装面へ塗ると、揮発性の高いシンナーだけが蒸発し、
樹脂は塗装面にしっかりと密着して乾燥します。
シンナーにも種類があります。
使用頻度の高い
塗料用シンナーとラッカーシンナーについて
ご紹介したいと思います。
現代において主流として幅広く使われている塗料用シンナー
弱溶剤塗料向け
主成分は脂肪族炭化水素等、
シンナー臭というか灯油のような臭いがします。
ラッカーシンナー
強溶剤塗料向け
こちらの主成分は芳香族炭酸水素やアルコール等、
塗料用シンナーより溶解力が強く、
乾燥が速い特徴があり、特有の臭気、いわゆるシンナー臭がします。
注意点として見た目には変化はありませんが、選択を間違えますと、混ざらなかったり、
塗装面の基材や旧塗膜を溶解してしまう場合があります。
必ずそれぞれに合ったシンナーで希釈するようにしましょう。
また、ウレタン樹脂塗料や、エポキシ樹脂塗料、アクリル樹脂塗料などは、
それぞれの塗料に適した専用のシンナーがあります。
こちらも、適した選択をしないと同じような現象が起きたり、正常な塗膜を形成出来ない事があるので注意して下さい。
使用する塗料と同じシリーズとして用意されているシンナーを選択しましょう。
いかがだったでしょうか?
塗装時の
ご参考にして下さい。
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